追われるや逃げる夢

  
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追われる 逃げる夢



追われる・逃げる

実例 夢解釈

スズキ様「クーデタ」No.13(mailのやり取り)
ネコレ様「男性2人に追われる」No.796
coco様「塔と女性」No.768
ちさのんのん様「追われる女の子」No.470
m様「暴走族に追われる」No.164

解釈)
自分から見て、影となっているような未知なる性格の側面が接近してくる恐れ

わたし達は誰でも、例外なく、幼い頃からほとんど育てずに未発達のままとなっている無意識的な性格の側面を持っています。
夢の中では、そのような現在まで軽視してきた何らかの要素や、苦手な何らかの性格の側面が恐ろしい心像となって追いかけてくることがあります。
それは基本的に、確認することが難しい暗闇や背後、地下やトンネル、あるいは森の中などの無意識を象徴する側面から追いかけてくる場合が多くあります。

それはシャドウコンプレックスと言って、わたし達の普段の生活の中で「こんなものは」と切り捨ててきている何らかの性格の側面と考えられますので、彼らは意識の陽の目を浴びることを望んでおり、自我意識に認めてもらいたがっているので追いかけてくると思われます。

例えば、宗教や占いなどの直感的な側面に偏見を持つ感覚的な合理主義的な性格の物理学者が、得体の知れない何かから逃げている夢を見たのであれば、彼の中の未発達な感情や直感的な性格の側面が意識の光を求めているのかも知れませんし、宗教家や占い師など直感的なタイプの人の夢に、得体の知れない影が追いかけてきたのであれば、その影の正体は彼の未発達な感覚的な性格の側面かも知れません。

また、追いかけてく相手が誰なのかはっきりと分かっている場合は、そのシャドウコンプレックスはかなり意識領域に近いので、ある程度、統合の可能性はあるでしょう。 ですが追いかけてくる相手がまったく得体が知れなかったり、あるいは恐ろしい動物や悪魔、魔物などの元型的な心像の場合は、それはほとんど無意識的で統合の可能性はかなり低いものと考えられます。

そして、もしも追ってくる相手が異性なら、その夢はアニマ・アニムスの心像の否定面の接近について語っています。

シャドウにしても、アニマ・アニムスにしても、そのときの夢を見たご本人が、いまだに持っていない何らかの未発達の性格の傾向をあらわしていますので、もしなにかに追われる夢を見たのなら、日常生活において自分の心にはどんな傾向が欠けているのかを内省する必要がありそうです。

例えば、仕事中でもプライベートでも、いつも知的で合理的なタイプの人が何かに追われる夢を見たのなら、その人は、感情を働かせて人と良い関係を結ぶための性格の要素が欠けているのかも知れず、その無意識下で未分化のまま影を潜めている“社交的で感情の豊かな性格の側面”が夢のなかの追ってくる何か、なのかも知れません。
あるいは、社交的で感情が豊かなタイプの人が追われる夢を見たのなら、無意識下で未発達のまま影を潜めている“知的な性格の側面”が、夢のなかの追ってくる何か、なのかも知れません。

それは、ご本人から見て影となっているような心の要素であり、そのときのご本人がいまだに持っていないような、何らかの性格の要素が意識域へ接近してきていること意味しています。

その追ってくる何かとは、心像(イメージ)でもあるのですが、シャドウコンプレックスといって、無意識下の複雑な感情や観念の複合体でもあり、それは基本的に、意識に認めてもらいたがっている傾向があるので、受け入れてもらい自我意識との統合を果たすために夢のなかで追ってくる、と考えることが出来ます。
ですがその要素は、無意識的で未分化な要素であり、ご本人から見て、あまりにもわけの分からない要素なので、恐ろしく感じるのです。
それは心が成長していくためには、いままで知らずにいた何らかの性格の要素や、無視してきた心の要素と向き合う必要があり、そんな影の側面と向き合うことが、結果的に心の全体的なバランスが保もたれることとなり、心の安定に繋がる場合さえあります。

もし何かに追われる・逃げる夢を見たのでしたら、ご本人の心理学的なタイプを考慮して解釈する必要があり、その追ってくるものの心像を思い浮かべたときの、連想を広げる必要があります。