夢判断19「大きな地震」p2

  
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大きな地震p2



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sonnen様
女性 未婚 養父母と三人暮らし

タイトル/「大きな地震」

「大きな地震によって外の建物やベランダが崩れている」というこの夢を、比喩(たとえ)によって解釈すると、現実の生活において、いままで恋人と一緒に築き上げてきた生活習慣や精神的な基盤が、いま、もろくも崩れそうになっているよ、という心の描写が比喩によって表現されたものと考えることができます。
このような解釈は、おそらく、ご本人も気付いていることかも知れませんね。

さて、初めから解釈していくと、まず、自分の部屋で寝ている場面からこの夢は始まります。
わたし達のだれにとっても、“自分の部屋”とは、自分の思い通りに出来るスペースということから、夢の中のそれは、ご本人が持っている「いつも通りの意識領域の全体性」をあらわしている場合が多くあります。
なので、この夢は、ご本人の、いつも通りの意識の状態のときに起こった出来事について語っているものだと考えられます。
つまり、今までは当たり前であったいつも通りの基盤が、最近、不安定になってきている、という意味合いがあるのではないかと思います。また、

「夜のはずなのに外が明るく」

という場面があります。
一般的に、夢の中の夜や闇は、暗くて何が起きているのかよく分からない領域、ということから、ご本人の無意識の領域をあらわし、光は、意識や洞察力の象徴です。
なので、「夜のはずなのに外が明るく」という場面は、夜、つまりご本人の心の深い無意識下の側面は、暗くてなにが起きているか分からない領域であったはずなのに、今は洞察力の光で明るくなっているよ、ということだと思われます。
なので一つの可能性として言えることは、いまのご本人の精神的な状況としましては、今までは無意識的であった心の領域は、いまでは明るくて見通しがよくなっている、ということかも知れませんね。

そして、そのとき起こっている地震(信頼していた基盤への揺らぎ)により、ベランダや外の建物が崩れている場面があります。
夢の中の外の建物は様々なことをあらわすことが出来るので、なんとも言えませんが、おそらくその建物は、無意識的に前提として持っていた、“ご本人の性格の一要素”をあらわしているのでしょう。
そして、それは、いま、崩れてしまっているというような心境にあるということを、この場面は語っているかのようです。

この建物はどのような建物であったのか、質問からは分からなかったのですが、例えば、大きなビルのような建物であったのなら、“大きな何らかの性格の要素”が、小さな建物であったのなら、“華奢な性格の一要素”が、地震により、崩れてしまい、失いつつあるということだと思います。

また、ベランダも崩れていますが、夢の中のベランダは、“人生観の外的な見通し”のようなものを象徴的にあらわしているのではないかと思われます。
なので、現実においての、信頼のある彼と別れなければならない、という状況は、人生観の見通しのよさ、というようなものにもダメージがあるよ、と夢は語っているのかも知れません。
また、地震の時に恐怖があまりなかったのは、あなたはあらかじめ、「いつかこのような日がやってくる」というようなことを、心のどこかで気が付いていたからではないかと思いました。

いつか、このような精神的な危機が来ると勘付いていたので、「やはりこのときがきたか…」というような心境で、冷静に、揺れの時間を計り、「一分過ぎても揺れがおさまらないな(つまり、思ったよりも自分が持っていた基本的な基盤は脅かされているな)」と、その心境(自分自身の精神的な危機)を観察しているかのように感じられます。

体が動かないというのは、そのときの夢の中では、一時的に、「ご本人の自我が思うように機能できずにいる」というような状態をあらわしているのだと思われます。

また、夢の中で自分自身が思ったり言ったりしたことは、それは無意識があらわしたものではなく、無意識が象徴的にあらわしたものに対する“自我の反応”に過ぎませんので、無意識の考察という夢解釈の目的からみると、あまり深い意味は持っていない場合が殆どだと考えて頂いてあまり差し支えありません。

ですが、夢の中の自分(自我)は、揺れている最中に、「両親を起こさなければ」と思っていらっしゃるので、一つの可能性として考えられることは、この精神的な危機によって一番失いたくないものは、両親との関係性なのかも知れないと思いました。

この夢は、一言で解釈すると、「新しい何かを育てるための建物の崩壊」ということができると思います。わたし達はだれでも、新しい何かを育てるには、古い物事をキレイに片付けて、捨てるべきものは捨てなければなりません。
いつまでも古いものがあったのでは、そこで新たな何かを育てることはできないので、この夢は、ご本人の仰るとおり、今後の示唆を与える夢とも言えるはずです。

この夢が語っているような、「地震により、ベランダや建物が崩れる(恋人と築き上げてきた精神的な基盤が脅かされ、ご本人が持つ性格の一要素が崩れる)」という心境は、これから、その場所に新しい何らかの一要素を育てるためには、どうしても必要な出来事だったのではないかと感じられます。

このように解釈させていただきましたが、いかがでしょうか?

sonnen様

鈴木先生
診断有難うございます。
先生のお言葉どおり今、何かが崩壊しつつあり、覚悟はしていたもののそのダメージが思っていたより強く、行動を起こせないでおります。
そんな状態ですから先生のご診断は大きな標になりそうです。
崩壊はかなりつらいものですが、新しい要素を育てるためには必要なことなのですね。

そうして、夢によって色々な自分の中のことをキャッチできたことをプラスに考えるよう努めて参りたいと思います。

一つ一つの解釈が得心の行くもので大変に有難いことです。
先生は夢判断のみなのですか?
カウンセラーは行っていないのですか?

実は以前うつ病にかかった事もあります。
そのときは全く夢も見ませんでした。
恋人とは、回復を共に歩んできたこともあり、今後再発が心配です。
ただ、欝のときとは違い、エネルギーの喪失は自覚してないのですが。
崩壊を前向きに考えます。

鈴木めいや

申し訳ありませんが、夢と解釈のサイトは、お客様の自己洞察のお手伝いを目的としており、カウンセリングと同じ効果を期待するものではありません。

また、「崩壊」というと少し重たい表現となってしまいますが、この夢は、例えばわたし達は誰でも、社会人になるためには学生の頃の生活習慣を終わらせなければなりませんが、このことは、「学生の頃の行動パターンの崩壊が、社会人としての新たな行動パターンの進展を生む」という言い方もできるわけです。
この崩壊は精神的に大きなことだとは思いますが、今回送って頂いた「大きな地震」の夢は、決して珍しい心の描写がモチーフとなったものではなく、ある程度、わたし達はどなたでも経験してきていることですので、夢の内容自体に関しては、それほど深刻になる必要はないかと思います。

sonnen様

鈴木めいや先生
ご返信有難うございます。
フォローしていただき、心強く存じました。
カウンセリングがないのは、残念ですが考えてみれば十分に精神のあり方を示していただいた気がします
有難うございました。

まもなく9月、
先生のお言葉にもありましたが
生活習慣の一新を考え
新しい自分を育てます。

感謝を込めて

2008年08月15日

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