夢判断27「バスでの出来事」p4

  
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バスでの出来事p4



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Racco2go様
39歳 女性

タイトル/「バスでの出来事」

そのときの主導権を握るリーダーが女性では、ここから先の開拓は多少難しいためか、運転手は女性から黒人男性に代わります。

黒人の多くはアフリカ出身であり、黒人は人類の歴史上、最もはじめに登場した人種であり、人間の歴史上、最も古い人種といえます。
そのことから、夢の中の黒人男性は、ご本人が無意識下に持っている“最も原始的な男性的要素”をあらわしており、原始的で、未発達な心の領域である目的地に向かい、そんな場所を案内するためには、一番ピッタリな心の要素が、黒人男性の運転手、ということになります。
ですが、結局その領域には行きませんので、最終的には女性の運転手に戻るのです。

そのとき、目的地に行きたがっているバスの乗客(あるいはバスそのもの)と、不安に悩んでいるご本人(夢の中の自我)は大きな喰い違いが生じ、バスの中の不満が爆発し、満員の乗客から大ブーイングを受けてしまいます。

「満員乗客について: 移民系が多かったです。アラブ系アフリカ系や南ヨーロッパ系の色々な人種が混じっていました。どちらかと言うと、ワーカー系な身なり(スーツを来ている人はいませんでした)で、高学歴や高所得者層ではないようなイメージがあります。怖くはなかったです。それとなぜか女性の乗客がいませんでした。」

とありますので、それは、ご本人が持っている幅広い様々な性格の諸要素であり、「色々な人種が混じっている」として表現するのがピッタリな、様々な観点から見たときの批判(大ブーイング)だったということでしょう。

そんな状況を見かねてか、そこに第二の助っ人の日本人男性(ご本人が無意識下に持っている男性的な性格の側面であり、黒人の運転手よりも分化・発達している側面)がやってきます。

そのとき見えた堅固なコンクリートの建物は、今後、開拓して、コントロール可能な自分自身の一要素とすべき、未開拓な心のイメージでしょう。
わたし達の無意識が持っている性質や機能は、自然が持っている性質や機能と同じであるということを考えますと、その建物に蔦がはってあり、自然(無意識)と一体化しているので、そこはやはり、それだけ、開拓が困難な無意識的で自然界のイメージの心の領域ですが、それと同時に、硬いコンクリートという人工的でどこか男性的なものでもあるようです。

そんな、これから開拓すべき無意識の側面(建物)には、日本人グループという本来の自分の性格に近い影(未発達な心の側面の諸要素)が人格化された心像が入っていきます。

そのグループの男性(彼はおそらく、その建物と深い関係があり、開拓すべきその側面の一要素でもある)に言われ、行きたい観光地に行くことをあきらめ、この土地(心の領域)である△△でおりることにします。

場面5.では、心のエネルギーの出費を行ないます。
夢の中のお金は、おそらく仕事をして蓄えた価値のある心のエネルギーをあらわしており、この場面では思った以上に、このバスでの出来事でおこった葛藤によって心のエネルギーを消費したので、思った以上にお金(身体的なカロリー源とも考えられる)を支払わなければなりません。

そして、場面6.では、その男性に、
「私もここでおります。△△で待っててもらえませんか?」
と言いますが、断られ、彼は建物のほうへ去っていってしまいます。

そのとき、建物が、なぜかガラス張りのホールという、繊細で壊れやすく透明感のある性質のイメージに変わっています。
これは、ここで降りると決断する前の視点から見たときのイメージと、降りようと決断した後の視点から見たときのイメージの違いが表現されており、降りようと決断した後は、そこは案外、ガラスという内側が丸見えの心の側面だと気が付いたのでしょう。 ここで降りようと決断する前に思っていた感じよりも、実はそこは、中身が分かりやすい側面だった、ということだと思われます。

ですが、先ほどのグループの人達(開拓すべき未分化なこの△△という心の領域そのものの性格の諸要素)は、グループに分かれて行動しようとしていて、ご本人(夢の中の自我)は、そのグループには入れそうもないようですので、やはりここがどのような土地(心の側面)なのかを知り、理解し、開拓していくことは簡単ではなさそうです。

そのような状況にいるためか、降りた後に、
「やっぱり降りるべきではなかったのでは?」
と思ったところで目が覚めます。

この夢は、以下のご本人の解釈を考えますと、

「幼少時に海外に住んでいたせいか、日本的な社会になじめずにいる部分があり、窮屈に感じることが多いです。
なので、海外での就職を考えはじめているところですが、同時に日本での就職活動も行っています。

本当の目的地=海外での就職
途中の△△=日本での就職

というような感じがします。
本来行こうと思っていた目的地が明確でなく自身ももてず、周囲に流されて途中下車してしまい、それで後悔する という状況を恐れているのかな〜 など・・・」

海外で就職するよりも、周囲に流されて日本で就職してしまいそうではあるけれども、そのことで後悔しそうで恐れているという解釈は、とても妥当のようにも感じられ、Racco2go様には、夢解釈をする優れたセンスの持ち主のように感じられます。

私の考えでは、海外で就職するにせよ日本で就職するにせよ、それは多かれ少なかれ、やり慣れない仕事を任されてしまう可能性があるということであって、それは内的には、未開拓の心の側面を開拓していく必要性がある、ということと同じであるということから、この夢は、そのような現実的な状況

を無理なく歩んでいくための「心の成長過程」を示しているのであり、新しい仕事をする前に、新しい心の側面を開拓しようとする本能的な心のプロセス(心を成長させようとする無意識のプロセス)をあらわした夢であると考えることが出来そうです。

いかがでしょうか?

Racco2go様

分析ありがとうございます。
長文の読解および不慣れな心理学用語と格闘しておりまして、自分なりに咀嚼するのに時間を要しております。
用語の理解などいくつか質問事項があり、いま整理しているのですが、後ほどご質問させていただいてもよろしいですか?

また1点、バスにのった場所の相違について確認させてください。

バスに乗った場所は、運転手に問割れた際には「シャルトル」と答えていますが、実際は「シャトレ」という場所から乗っているイメージです。そして「シャトレ」のイメージは、回答させて頂いた通り、語学学校があった場所です。

「シャルトル」という場所はパリから特級電車で1時間ほど南に行った場所にあり、実生活の滞在中に訪問した場所です。
地名の発音が難しく苦労した点で心に残っており、同じCHAのスペルで始まる地名なので、(Chartres, Chatlet) 夢の中の自分が言い間違えただけなのでしょうか?

解析上特に意味がないのであれば、そのまま夢の中の自分の「いい間違い」としてとらえることにします。

鈴木めいや

ご返信いただきまして、ありがとうございました。
夢と解釈のサイトとしては、心理学用語に慣れていないお客様に対して分かりやすくお伝えしなければいけない立場にあるにも関わらず、文章が硬くなってしまい申し訳ありませんでした。

分かりにくい箇所は、やはり直接ご質問いただくか、あるいは心理学用語辞典のページをご参照くださいませ。
心理学用語辞典のページ

「バスにのった場所の相違について」
わたし達の夢は、無意識下ではとても複雑な連想が糸の網目のように張り巡らされており、それはまるで毛細血管のように、とても複雑に入り組んでいます。
その連想の網目の一つ一つを完璧に理解することは、ほとんど不可能ではあるのですが、「シャルトル」と「シャトレ」の連想で共通していることは、どちらも、ある程度、親しみのある土地ということではないでしょうか? あるいは、どちらかというと、シャトレのほうが土地勘があり、親しみがおありなのでしょうか? そしてシャトレは、そのときのことを思い出すと、キラキラしたイメージだと言います。
実際には、そんな地域で表現するのがピッタリな心の側面(その土地で表現するのが一番ピッタリな心の側面)からバスに乗っていますが、言い間違えたのか、口では「シャルトルからだ」と答えております。

ご本人が持っているその、“何らかの心の側面”とは、思わず口走ってしまうような観点から見ると、「シャルトル」という地域で表現するのが一番ピッタリなのですが、また少し違った観点である「実際の場所」という点から見ると、その心の側面は、「シャトレ」という地域で表現するほうがピッタリだった、ということだと思われます。

おそらくあなたの無意識は、その二ヶ所の土地を用いて、その何らかの側面を表現しようとしたのだと思います。

連想の質問では〜

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