夢判断16「洋館内を探検」

  
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洋館内を探検



anemone様
35歳 女性 既婚 研究職
タイトル/「洋館内を探検」

【 夢の内容 】
テーマパーク風の洋館にいます。
忍者屋敷のように入り組んだ構造をしているようで、私はその中を女性2人(知らない人ですが、おそらく同世代と思われます。)と3人のグループを作り、探検中でした。
最初は一緒に楽しんでいたのですが、いつまでたっても目的地に着きません。あとの二人は迷い続けるのも平気な様子で、私はだんだんじれったくなってきました。
私は業を煮やし、「こんな行き当たりばったりじゃ駄目でしょう。地図を貰っていたはずだから、それを見てみましょう」と提案しました。
誰かが地図を取り出してみてみると、中庭をはさんで左右対称の建物が描かれており、中は小部屋がたくさんあります。中庭に面した部屋には1−4までの番号が振ってあり、それらは比較的大きな部屋でしたが、その中には1匹ずつ怪獣がいるらしいことがわかりました。それを倒さないと先に進めなさそうです。
番号のない部屋もあるようでした。私は、「1から順に通っていけばいいんじゃないかな。進めば、番号のない部屋にも番号が現れるのかもしれない」と考えました。
私は一人で中庭に出て、出てきたのと反対側の建物に入りました。
中に3メートルくらいあるゴジラがいて、これが怪獣か、と思いました。小学校低学年くらいの子供たちに取り囲まれていて、何だか楽しそうです。
ゴジラを倒すには、背後より液体窒素をかければよいと私は知っていました。今なら隙だらけなので倒せそう、とも思いました。液体窒素の湯気がモウモウと煙のように立ち昇るので、アトラクションとして面白い眺めかもしれない。でも、今それをすると子供たちにショックを与えてしまう。それにあのゴジラは着ぐるみのようだな。液体窒素をかけたら継ぎ目から中に浸み入って、中の人が怪我をするかもしれない・・・などなど考えて、ゴジラに液体窒素をかけるのはやめにしました。

また外に出ました。この先記憶あいまいなのですが、次の2つの場面を覚えています。

1)古い木造の建物の中に入りました。どこかへ行こうとしていて、何かを探しているようです。建物は、私の卒業した大学の理学部に雰囲気が似ています。日の光が斜めに差し込み、午後遅い雰囲気でした。

2)随分広大な公園のようで、円形の大きな西洋風花壇のまわりを反時計回りに歩いているうちに、盛装した人々とすれ違い、夕方からパーティがあり自分も盛装して出かけなければならないことを思い出しました。まだ明るかったのですが、夕暮れが迫っているような感じでした。

その後、庭を抜けて門から道路に出て左に曲がり、歩いて自宅(子供の頃住んでいた家)に戻りました。
家ではパーティのことを忘れてしまっていたようです。友人複数(性別は覚えていません)が迎えに来たあたりで夢が終わりました。

〜注釈〜
このページでは、お客様に質問を一つもせずに夢を解釈しておりますが、「人間と象徴」という解説書のなかでも説明されているように、通常、ユングの分析心理学では、夢をみた当人の知識や夢に関係するものの連想などをまったく知らずに夢を解釈するということはしません。
このページで紹介しているお客様は、既に複数の夢の解釈を行なってきた常連の方なので、夢解釈に必要な基本的状況などある程度把握した上で解釈を行なっております。
また、「夢の道」という本の中でも説明されているように、今回のような元型的な夢を解釈する場合には、それに関係するものの連想はあまり必要としない場合が多くあります。

鈴木めいや

Amemone様。
「洋館内を探検する」夢を送っていただき、ありがとうございました。
今回送って頂いた「洋館内を探検する」夢ですが、これは、かなり肯定的で建設的な心の描写が表現されているように感じます。
この夢の中の、中庭や、西洋風花壇は、おそらくマンダラのイメージといって、ご本人の個性化の過程と関係があるものと考えて間違いないと思います。
個性化とは、簡単に言ってしまえば、より自分らしくあること、自分らしさを持つこと、という意味合いで使っていて、個性化は心の全体的な成長にはどうしても欠かせません。
そして、わたし達はだれでも、成長するためにはその人らしく生き、その人らしい個性を形作ろうとする働きをほとんど本能的に持っているのですが、それはいつも、本人は求めずして自然に起こります。それはちょうど、子供本人は成長しようという意識がなくても、自然に立って歩けるようになったり、自然に言葉を話せるようになったりすることとどこか似ていて、それと同じように、だれの心にも潜在的に備わっている本能的な無意識の機能であり、それはセルフという元型的な働きが活性化することによって起こると考えられています。
そして、心全体の成長、個性化のためにはいつも対立する何らかのものを統合しなければなりません。それが、今回送って頂いた夢では、中庭や西洋風花壇という円形のマンダラとして表現されているように感じられます。

【 夢判断 】
「内的探索による個性化」をあらわした夢

初めから解釈していくと、まずこの夢は、入り組んだ洋館内を探索する場面からはじまります。
そのとき一緒にいる知らない女性2人は、この夢のモチーフとなっている個性化過程にあらわれた、そのとき一番自我の近くに布置されていたの側面であり、内的探索、つまり、洋館の中を探索するときに“楽しむ”という要素を持っています。
これは、真面目な態度を持っているあなた(自我)とは正反対の側面のように感じられます。なので、ご本人の一番近くのこの影の人格を統合すれば、“真面目に楽しみながら”ことを起こせるようになる、ということかも知れませんね。

ですがあなたはそんな側面に業を煮やし、地図を出させて見てみます。この地図は目標を達成するための方向をハッキリさせるためのものであり、個性化に向かうための手続きであり、実は、それを持っているのは、あなた(自我)ではなく、「誰か」という得体の知れない影の側面なのです。

このことは〜

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