心理学事典「アニマanima」

  
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心理学事典「アニマanima」


男性の夢に身近な女性や見知らぬ女性があらわれた場合、アニマの元型がモチーフ(その心像を生み出した動機)となっていると考えられます。
また、アニマの元型が表現されていると考えられているお話しに、グリム童話「なぞ」や、シベリアの昔話「独りぼっちの漁師」などがあります。

わたし達はだれでも、実際の性別とは関係なく、産まれてからその数年後に分化・発達する可能性のある「男性的な性格の側面」と「女性的な性格の側面」の両方を持ち合わせていると仮定することができます。
ですが一般的には、現実に生活していく上で男は男らしい生き方を求められやすく、男性的な心の要素ばかりが発達しがちです。
その結果、女性的な要素は未分化のまま無意識的となります。アニマの元型とは、男性の未発達な女性的な心の要素のことであり、男性が持っている未熟で劣等な無意識的な心の側面のことでもあります。

その女性的な心の要素とは『人間と象徴』という本では「漠然とした感じやムード」「予見的な勘」「非合理的なものへの感受性」「個人に対する愛の能力」「自然物への感情」「無意識との関係性」などであると説明されています。

普通、この元型的なイメージは、恋愛の対象になるような実在の女性の上に見たり、雑誌やテレビに出てくるアイドルなどの女性や、あるいは稀に、スポーツカーや猫科のペットや馬、熱帯魚などに投影されることもあります。

また、あまりにもこの元型的なイメージが前に出すぎた状態で恋愛をしてしまうと、現実の女性と理想の女性像(元型的なアニマのイメージ)とのギャップの大きさに悩んだりする場合もあるようです。

男性の夢のなかに、"見知らぬ女性"や、魅力的だと思っている女性アイドルなどが出てきた場合は、元型的なアニマの心像であると考えられますが、個人的によく知っている身近な女性が出てきた場合は、アニマの要素のなかでも、その女性で連想される性格の側面が深く関係しています。
例えば、内気な女性なら、その夢を見た人の無意識にある"内気な女性的要素"が人格化された心像であり、活発な女性なら、無意識にある活発な女性的な心の要素が人格化された心像であると考えることができます。



【 元型:アニマと関係があると思われる夢 】

○ 夢判断08 初老の中国人
○ 夢判断02 山奥の森の女性

睡眠時の「夢」のメカニズム