夢判断30「ブラジャーの絵」

  
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ブラジャーの絵



カーテン 様
30歳 女性 一人暮らし
タイトル/「ブラジャーの絵」

【 夢の内容 】
前の会社の仲良くしていた課長が自殺した。
課長の同級生二人とそのことを話している。
同級生の一人は「あいつならわかるかもしれない」と言っている。
場面変わって
海外ドラマの一シーンを観てるらしい。
黒人の4.50代のキャリアウーマンぽい人がゴミ箱からまだ使えそうなブラジャーを取り出す。
それをホームレスの女性にあげて、ホームレスの女性はそれを売ってお金にした。
それを買った女性はそのブラジャーは元はゴミだと知っている。飾り気のないシンプルで柔らかいジャージ素材のブラジャー。
場面変わって
なんかみんなで合わせてダンスをやっている。それぞれが即興でやっている?
わたしは上手くやれると思ってたがうまくやれない。
自分が踊る位地に簡単な屋根のない、ついたて小屋のようなものがあるその前に自負で描いたブラジャーの絵をかけることになっているが、わたしの描いたのを見てインドかヒスパニック系の外国人の女の人が「全然ダメだよ、失礼だよ。どうしよう!ちゃんとしたのどこにある?」という。
ブラのカップを丸く立体的にかけないとダメらしい。
わたしのは丁寧に描いてるけど、カップの部分が確かに丸くはかけてない。
わたしがその外国人の女の人に「◯◯さん(この人もインドかヒスパニック系)はすごく上手だよ」と言うと彼女は「あっ!そうか」と言ってさっさっとその人を探しに行く。


【ご本人の解釈】
めいやさんの解釈に外国人とは自分の未知の部分とあったと思うので、そういった部分何度も接触しているのかと思います。
夢の中でダンスを上手く踊れないとなったのも、知ってるはずなのに、表現出来ないという現実の感覚に即しているようにも思いますが、もっと深い解釈が出来たら楽しいです。
夢を解釈することで慢性的な枯渇感を解消する糸口を見つけられたらと思っています。
それには女性性、男性性の夢を解釈することがいいのか、直感、感覚の夢を解釈するのがいいのか…迷うところです。
ご意見頂けたら幸いです。
どうぞ宜しくお願いします。

鈴木めいや

今回、「ブラジャーの絵」の夢の心理学的解釈のご依頼を頂きまして、誠にありがとうございました。
この夢に対するご本人の解釈は、全く妥当なものと思われますが、もう少し詳しく解釈するために幾つか質問させて頂いても宜しいでしょうか?
お答え頂ける範囲内で結構ですので、ご回答のメールを頂ければ幸いです。 何卒、宜しくお願い申し上げます。

質問1)
この夢は、ご本人が持つアニムス(女性の中の男性的要素)と低い段階での女性性の正反対の2つの側面が、相対的に作用しているように見えます。
そのことから、この夢を心理学的に解釈するには、グリム童話「つぐみの髯(ヒゲ)の王様」が参考になるかと思われますが、この童話はご存知でしょうか?

カーテン様

知りませんでした。
早速ネットでざっと読ませて頂きましたが(すごい話ですね笑)、わたしの夢にどう参考になるのか、想像がつきませんでした。
この童話が浮かばれた理由をお聞かせいただきたいです。

鈴木めいや

前の会社の仲良くしていた課長は実在する人物でしょうか?
また、実在する場合、その方はあなたから見てどのような性格でしょうか?
その課長を思い浮かべたときの連想をお聞かせ下さい。

カーテン様

実際の人物です。能力や感情色々と豊かな魅力的な人です。でも怒りなどの捕らわれで自分を活かさない生き方をわざと選んでるように見えてしまい歯がゆいなと感じてしまいます。

鈴木めいや

基本的には、夢の中の外国人の女性は、理想的な統合(自分の性格の一側面として受け入れること)は難しい状況にあるような、心の深い無意識下の影の心像(ご本人の活かされていない何らかの性格の一要素)を象徴していると思われますが、現実の生活において、インドかヒスパニック系、あるいは黒人女性とお話をしたことはありますでしょうか?
あるいは外国人の知り合いなどはおりますでしょうか?もしいた場合、彼女にどのような印象をお持ちでしょうか?

カーテン様

話したことも、知り合いにもいません。夢の中の人物はドラマや映画で見たことのある人でした。(わたしにダメ出しした人は俳優ではなく、見知らぬ一般人でしたが)

鈴木めいや

なければ結構なのですが、現実の生活において、ブラジャーを思い浮かべたときに何か具体的な思い出などはございますでしょうか?

カーテン様

思い出ではないのですが、夢の中で出てきたブラジャーは実際に持っているものです。
他のブラジャーより胸が大きく見えるのと、ワイヤーが入って楽ではないので忘れてほとんど使っていません。

鈴木めいや

「夢の中でダンスを上手く踊れないとなったのも、知ってるはずなのに、表現出来ないという現実の感覚に即しているようにも思いますが〜」

とのことですが、ここで言う現実の感覚とは、具体的には、絵をお書きになっているときのことでしょうか?
それとも、もっと広い意味でしょうか?

カーテン様

端的に絵でもそうですが、もっと全般的な例えば、服や食べ物、住む場所や働き方など、求めているものをわかっているようだけど、ゆらいでて選べてない多くのものです。

鈴木めいや

カーテン様、夢と解釈のサイト、鈴木めいやです。
ご回答頂きましてありがとうございました。
少し長文になってしまいましたが、参考にして頂ければ幸いです。

【 夢判断 】
安売りされた女性性と向き合い、それをなんとかして表現しようと試みている夢

「この昔話(つぐみの髯の王様)が、わたしの夢にどう参考になるのか、想像がつきませんでした。この童話が浮かばれた理由をお聞かせいただきたいです」

とのことですが、その理由を簡単に言いますと、今回送っていただいた夢とこの昔話は、一見したところ細かい部分での具体的な内容は全く異なっているように見えるのですが、モチーフ(この夢や昔話を形作った動機)の基本的構造はとても似ている部分があるように見受けられるからです。
まず、つぐみの髯の王様の簡単なあらすじをまとめると

場面1)
美しいお姫様は、求婚してきたつぐみの髯の王様などをバカにして相手にせず、笑いたてる。
そんなお姫様のあまりにもひどい傲慢な態度から、父の怒りを買い、乞食と結婚させられてしまう。

場面2)
乞食の嫁となったお姫様は、嫁ぎ先のちっぽけな小舎(こや)で、ろくに家事も出来ない役立たずなので、市場でツボや小鉢を売りに行くことになる。
しかし、兵隊にそのツボや小鉢は粉々にされてしまう。

場面3)
次にお姫様は、お城の台所女中として辛い下働きをさせられることとなる。
するとその美しさは王子様の目にとまり、一緒に踊っていると、その王子様は、なんと、かつてバカにしたあの「つぐみの髯の王様」だったと知る。
あの乞食も、兵隊も、実はみんな同一人物で、みんなつぐみの髯の王様が変装してやっていたことだったと知る。

場面4)
そうしてお姫様は華やかな衣装を身にまとい、お城にいる多くの人々に祝ってもらい、王子様と幸せになる。
めでたしめでたし。

このお話を、一人の心で起こっている元型的な出来事として簡単に解釈してみると、女性がアニムスの心像(女性の心の中の男性的な性格の側面が表現された元型的な心像)と向き合うことによって、苦難な心の旅がはじまることを語っており、またはこの昔話は、女性性(主に、感情の豊かさ、他人との関係性、恵み深さ、優しさ、柔らかさ、身体性、包容力、受身の姿勢、自然性、無意識性など)を鍛えることの難しさも語っており、女性性と男性性の結合の難しさをも語っており、さらには、辛い仕事を通して女性性を鍛えれば幸せになれる、ということも語っていると言うことができます。

今回送って頂いた「ブラジャーの絵」の夢ですが、この夢も、グリム童話の「つぐみの髯の王様」と同様に、アニムスと向き合うことによって、女性性に関する心のた旅がはじまります。
それはまるで、シーソーの右側に座っている子供が死んでいなくなった結果、左側の子供がズドンと落ちてきたかのように、アニムスと女性性との間で起こる相対的な作用によってストーリーが流れはじめるのです。
つまり、アニムスの象徴的な死によって、あなた(夢の中の自我)は女性性と対峙することとなります。

そしてこの夢もまた、このグリム童話と同様に、女性性を鍛えることの困難さについても語っているように見受けられます。

はじめから解釈していくと、この夢はまず、

前の会社の仲良くしていた課長が自殺した

という場面からはじまります。そして、課長の同級生の一人は、「あいつならわかるかもしれない」と言っています。

この課長に対する〜

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